撮影・披露宴編

ケーキカット

ケーキカット

披露宴の結婚写真でもっとも盛り上がるのはケーキカットでしょう。これがなければ披露宴ではない、雨の日でも晴れの日でも雪が降ろうが槍が降ろうが絶対に欠かせないと満場一致でみんなが断言するのがケーキカットです。このシーンは一般のゲストも半数近くが撮影をするほどの人気で、とりあえずこの瞬間だけ上手く撮れたらあとはどうでもいいと料理に舌鼓を打つことに戻る友人も男性側のゲストには多いようです。上手に撮影するコツは、新郎と新婦がフレーム内に入っていることはもちろんナイフを持つ手も目立つような構図にすることでしょう。手首から先が写っていなければ何をしている場面かわかりませんし、ふたりがバッチリ写っていても踊っているようにしか見えません。ケーキカットだと分かるようにナイフとケーキも一緒に写るようなアングルからの撮影を心掛けてください。またナイフを入れる瞬間だけでなく、その前のそそり立つ巨大なケーキの姿も数枚撮っておくと記録として重宝するでしょう。撮影のために長い時間を用意はされませんので、うっかり席を外しているうちに終わってしまった、洋式トイレの便座に腰掛けて新郎と過ごした青春時代を思い出して泣きそうになっている間にカットされた、なんてことのないよう注意して、湧き上がってくる便意を我慢して確実に写真を撮りましょう。

歓談の風景

おいしい料理が運ばれて歓談しながらパクパクと食べる頃には会場の雰囲気も和らいで、式場のいたるところで記念撮影会が始まります。写真マニアなら新郎新婦だけでなく、出てくる料理も一品残らず全て写真に撮って今後の参考にするのではないでしょうか。他のゲストの笑顔も何枚か欲しいですし、各テーブルを回って料理やドリンクの撮影をさせてもらうのもこのタイミングがベストでしょう。好みのタイプの異性がいたらこれをきっかけにお近づきになろうとチャレンジしてもいいでしょうし、ゲスト間の交友を広めるいい機会になります。披露宴の雰囲気を伝えるにもこの歓談タイムを利用しない手はなく、主役のふたり以外もどんどんフィルムに収めてしまいましょう。ただし自分のツイッターやブログに載せるのなら相手の許可を得てからにしないとトラブルの元になるので、知らない人や気難しそうな方をモデルにする場合はちゃんと話をしてからにすべき、という風潮になっています。ただアルバムに閉じるだけ、新郎新婦にプレゼントするだけならそんな気遣いは必要ありませんので、その写真をどう利用するのかによってどこまで行動するかを考えながらお食事を楽しみつつシャッターを押します。もちろん歓談の最中に新郎新婦を撮影することも忘れてはいけません。目に入る物を片っ端から記念写真とするチャンスなのが歓談の時間なので、床でも天井でも新婦でも、とにかく全力で写しまくりましょう。

キャンドルサービス

披露宴におけるケーキカット並のシャッターチャンス、それがキャンドルサービスで各テーブルまで新郎新婦がトコトコ歩いてきてくれるので、カメラを持っている人はなにはともあれ被写体に向けて構えてください。持っていなければ携帯電話でもスマートフォンでもなんでもいいので、撮影するふりをして周囲に溶け込みましょう。撮影機能が付いていなくてもどうせばれないので、無用の心配はせずニコニコして「カシャカシャ」と裏声を出してこの時間をみんなと共有します。カメラを持っている人、スマートフォンで撮影する人は裏声を出さなくてもいいですが、そのかわり明るさに注意してカメラの設定をしてください。スポットライトが新郎と新婦を追いかけて照らしていますし、角度によっては真っ白な写真になってしまいます。点灯したキャンドルのライトもそのまま撮影できるのか、このへんはカメラマンの腕によって出来栄えも大きく変わってくるでしょう。明るい部屋の中や青空の下なら何も考えずにシャッターを押しても頭の良いカメラが補正してくれますが、光が飛び交うキャンドルサービスはテクニックを駆使して光を自分の手足のように扱わねばベストショットは成しえません。照明や光源の方向・量を計算に入れて素晴らしいアングルの写真を撮りましょう。失敗すると心霊写真のようになってしまいます。